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「ご周知ください」ってどんな意味?正しい使い方と例文をご紹介

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普段は使わないけど、社会に出るとたまに聞く言葉って色々ありますよね。

お含みおきください』『忌憚のない』など、日常会話ではあまり使われる事はないんですが、ビジネス文書や会議の場では使われていて、調べないと解らない事ってありませんか?

今回はそんなビジネスの世界で使われる『ご周知ください』という言葉について、解りやすく紹介していきたいと思います。

意味が解らない方も、上手い使い方が浮かばない方も、この記事を読めばレベルアップ間違いなし!

それでは早速参りましょう!!

ご周知くださいってどんな意味で使う?覚えておきたい!正しい使い方

「ご周知ください」の意味

周知』とは、『広く知れ渡る事』と『広範囲に知らせる事』の二つの意味があります。これらの意味から、敬語表現となる「ご周知ください」とは、「その情報を他の人にも周知してほしい」というお願いになります。

「ご周知ください」の正しい使い方

この言葉を使う際に気を付ける事は一つです。これは「相手に周知してもらう様にお願いする言葉」であって、「相手に内容を理解・了解してもらうための言葉」ではないという事です。

勿論、内容をきちんと理解しなければ周知出来ないような内容なら、それに付随して理解する事も求められるでしょうが、言葉の意味的には理解や了解は含まれるものではありません。

ご周知くださいはビジネスでよく使われる表現!?例文で使い方を確認

どのような場面や相手を想定して使うのだろうか?☆

ご周知ください」は、言葉としては利便性が高く、会社の会議から自治会やPTAの会合の場など、使われる場面は様々です

伝えられる内容もなんでもない周知事項から、個人や会社、組織そのものに関わる問題点に対しての対処など、どのような内容であっても使う事が出来ます

また、敬語表現となっておりますので、上司や取引先、お客様相手でも問題なく使う事はできるようです

「ご周知ください」を使った例文

  • 公民館で子供映画祭を開催しますので、どうかご周知ください。
  • 問題の改善点を挙げておいたので、各部署でご周知ください。
  • 最近不審な人物が公園をうろついているので、ご周知ください。
  • 来月のライブのスケジュールはブログでお報せしますので、どうぞ皆様ご周知ください。
  • 既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、念の為ご周知ください。

ご周知くださいとご承知ください!似ているけれど意味に違いがある!

考える女子社員

ご周知くださいと間違えられる?「ご承知ください」とは?

ご周知ください」と、字面と発音が似ている言葉として、「ご承知ください」というものがあります。

こちらは、相手に対して内容への理解や了解を求めるための言葉で、その人に対して伝えたい事を理解してほしいという旨を表します。

両者はどのように違うのだろうか?

両者の最大の違いは、『何を相手に求めているか』。

ご周知ください」は相手に対して『内容を周囲に広める事』を求めるもので、「ご承知ください」は相手に『内容の理解・了承』を求めるものです。

この為、対応する範囲も当然異なり前者が相手の周囲に対して情報が伝わるのに対し、後者は相手にのみその情報が伝わる、といった具合に、その情報の伝わり方も大きく違っています。

このように意味も範囲も異なる為、互換性が無く、相手に理解・了承して欲しい時に「ご周知ください」とは使えず、相手の周囲に広めてほしい時に「ご承知ください」とは使えません。

うっかり間違えると悲惨なことにも……?

最初の見出しで紹介した通り、「ご周知ください」は目上の方相手でも使える言葉なのですが、「ご承知ください」は目上相手だと失礼な表現になります

これは「ご周知ください」の場合、『周知』がただ周知する事を指しているのに対し、「ご承知ください」の場合、『承知』は理解する事・了承する事をへりくだった表現になります。

ご承知ください」を目上相手に使った場合、「貴方は私より格下だからこの内容を理解しておきなさい?」と言ってる様なものです。

言葉遣いに厳しい人などにうっかり使ってしまうと、「あいつはマナーがなっとらん」と怒り出したり、「あの人の会社との取引はやめにしよう」と、思いもよらぬ損失を受ける事もあるかもしれません

ビジネスの世界では特に礼儀作法は大事ですので、この辺り、絶対にお間違え無きよう、気を付けましょうね!

「ご周知ください」について調べてみたまとめと感想などを

情報を広めてほしい、という旨の言葉だと、最近は「拡散希望」とかもよく聞きますよね。

これに関してはSNSで使われるもので、ビジネスなどでは使わない性質の言葉ですが、「ご周知ください」は意味合い的にはホントそんな感じで、誰にでも使えてどのような場面でも使える、とても使い勝手の良い言葉なんだと思います。

こうまで使いやすい言葉ですから、ビジネスの場面だけではもったいない気もしますね。

どうかこの記事を読んだ方も、「ご周知ください」の利便性をどうぞご周知ください!

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