忘年会や新年会、お花見……
飲み会のシーズンになると、
憂鬱な気分になる方も多いのではないでしょうか?
お酒が好きな方もそうでない方も、
酔いすぎて失敗してしまう、
というのは怖いもの。
なんとかして
失敗なくやり過ごしたいところですよね?
今回はそんな貴方の為に、
『お酒の酔いを覚ます方法』を中心に、
飲み会を失敗しない為のテクニックを
紹介していけたらと思います。
これを読んで上手く実践していけば、
飲み会で失敗する事も激減するかも!?
それでは早速、始めましょう!!
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まず酔っぱらうとはどういう状況か検証
☆誰にでも起きる『酒酔い状態』☆
お酒に酔うという状況は、
大きく分けて二つの状態があります。
一つは、お酒を飲むことによって
誰にでも起きうるもので、
お酒に含まれる『エチルアルコール』が作用し、
脳が麻痺する状態。
この状態の時は、
脳の高位の機能などが麻痺していき、
次第に判断力や集中力、
衝動などへの抑止力などが低下します。
その結果本能に直結した機能が
普段よりも表に出やすくなり、
軽い興奮状態になって気が大きくなったり、
気分がよくなったりします。
このような状態を『酒酔い状態』と呼びます。
酔っぱらった人が
怒りやすくなったりよく笑うようになるのも、
この酒酔い状態によって
普段は抑え込める感情の揺らぎを、
抑える事が出来ずに
そのままダイレクトに出てしまうからだとか。
気が大きくなる事で
問題行動を起こしてしまう事もありますので、
飲む量、飲ませる量には
気を付けた方が良いかも知れません。
☆人によって起きたり起きなかったりする『酒酔い状態』☆
エチルアルコールの作用による酒酔いは
誰にでも起きうるのですが、
これとは別にもう一つ、
人によって起きたり起きなかったりする、
そんな酒酔い状態が存在します。
それが、『アセトアルデヒド』という
有害物質による酒酔い状態。
これは体内でアルコールを分解する際に
発生する物質なのですが、
血中にこれが蓄積されることによって、
心拍数が増加したり、頭痛や吐き気、
嘔吐、肌が赤くなったりといった症状が起こります。
アセトアルデヒドは、人の体内に存在する
『アルデヒド脱水素酵素』
と呼ばれる酵素により分解が可能なのですが、
これは全ての人に
同じように備わっている訳ではありません。
遺伝子ごとに分かれたタイプ別に、
『分解能力が高いタイプ』
『分解能力が低いタイプ』
『分解能力が極端に低くほとんど機能しないタイプ』
の三つのいずれかになっています。
これがいわゆる
『酒に強い・弱い』と言われる原因でもあり、
例えば酒豪・飲兵衛と言われるような人は、
アセトアルデヒドの分解能力が高く、
その有毒性の影響を受ける前に
分解して無毒化する事が出来る為、
これによる症状が出にくくなります。
逆に下戸と言われる人は、
分解能力が極端に低いタイプの遺伝子を
持っている為、
血中のアセトアルデヒドは蓄積され続け、
分解もされない為に中々排出されず、
酒酔いの症状が長く続くようになってしまいます。
これは遺伝子による問題の為、
どれだけ訓練をしようとそれが改善される事はありません。
また、アセトアルデヒドは、
二日酔いを引き起こす原因の物質でもあります。
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酔いを覚ます有効な方法
☆一番重要なのは水を飲む事☆
頭痛や吐き気などの辛い酒酔いを覚ます為には、
まず体内のアセトアルデヒドを分解し、
体外に排出する必要があります。
ですが、アセトアルデヒドを分解する際には、
水分が必要になってきます。
酔ったと感じた時には、
まず水を飲むように心がけましょう。
水分の補給をする事で、
アセトアルデヒドの排出を促し、
更に二日酔いなどのダメージを和らげることにも繋がります。
☆もし空腹なら、何かしら食事をとっておこう☆
空腹の状態ですと、
酔った際に胃がアルコールを吸収する量が増え、
余計に酔いの症状が悪化する事があります。
菓子パンやおむすび程度でもいいので、
何かしら食事をとる事で症状悪化を防ぎ、
吐き気などの症状が収まる事にも繋がるようです。
☆身体を冷やす事で、脳の覚醒を促す事にもつながる☆
酔った際に夜風に当たったり、
冷たいシャワーを浴びる事で、
ある程度の脳の覚醒を促すことができるようになります。
ただし、
これは既に体温が低下してしまっている状態や、
体調が悪化している時には絶対にやらないようにしてください。
症状が更に悪化する恐れがあります。
あくまで体調に余裕があって、
軽い酔いを覚ましたい場合などに、
有効に活用すると良いかも知れません。
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飲む前にできる酔いにくくする方法とは?
☆飲む前にまず健康チェックをしよう☆
まずは飲む前に、
健康チェックを欠かさないようにしましょう。
もし体調に異変があったりする場合は、
無理せず宴会を辞退する事も大切です。
問題が無くとも、
自分の限界にあった量を見極め、
できるだけゆっくりと飲むように心がけましょう。
まずは健康と安全が第一ですよ!
☆具体的に飲む時間を決めよう☆
飲み会などでは中々難しいかも知れませんが、
事前に「この時間まで飲もう」と決めておくことで、
だらだらといつまでも飲み続けてしまうのを
抑止する事が出来ます。
始まる前の段階で、幹事の人に
具体的な終了時刻を決めておいてもらったり、
それをきちんと周知したりすることで、
無理のない飲酒をする事が出来るようになると思います。
☆食事はきちんととっておこう☆
お酒に関しては、空腹のまま飲むのはNGです。
酔いを覚ます方法の所でも紹介しましたが、
空腹の状態でお酒を飲むと、
胃がアルコールを吸収しやすくなるため、
酔いやすくなります。
事前に食事をとっておくことで、
こういった事態をある程度防ぎ、
楽しい飲み会にする事が出来ます。
食事の例としておすすめなのは、
空腹感を満たせて吐き気を抑える効果のある、
炭水化物(パンやご飯など)、
肝機能の強化に向いた
『スルフォラファン』を豊富に含む、
ブロッコリー・カリフラワー・キャベツなどの
野菜(サラダなど)。
アセトアルデヒドの分解促進を補助してくれる、
『オルニチン』や『タウリン』、『セサミン』
などを含む、トマトやゴマ、ナッツ類や
枝豆といった食品(おつまみなど)があります。
どれも居酒屋さんなら定番のメニューですね!
その他、あまり大量に食べると
かえって気分が悪くなりますが、
脂っぽい物を事前に食べておくことで、
胃の粘膜に油分が張られ、
アルコールの吸収を妨げる事が出来ます。
☆水も一緒に飲むようにする☆
お酒を飲む際に水を飲むようにすると、
その分だけ酔いにくくなり、
分解による脱水症状が起こりにくくもなります。
目安としては500mlのペットボトル一本分。
これくらいが適度な量と言えそうですが、
他にも野菜・果物ジュースなどを使う事で、
これらのジュースの糖分が効果的に働き、
アルコールの分解に役立つようです。
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やってはいけないお酒のアレコレ
☆酔ったらすぐ寝る☆
これは酔いを早く覚ましたいなら
絶対にやってはいけない事です。
酔いを早く覚ましたいならば眠ったりはせず、
数時間起きているようにしましょう。
眠ってしまうと体内の分解能力が低下し、
その分だけアルコールが体内に残るようになります。
具体的には、ビール500ml缶一本飲んだ際、
起きていれば
5時間ほどでアルコールが分解されますが、
眠ってしまうと10時間かけないと分解されない、
というデータがあります。
当然、飲めば飲むほど
この分解に掛かる時間は増えていく為、
「長時間眠れば翌朝には抜けているはず」
と思っていても、
翌朝まで全然抜けていないという事もあり得るのです。
当然、この状態で車を運転すると飲酒運転となります。
車を運転する方は特に注意するようにしたいポイントです。
☆熱いお風呂に入る☆
酔うと汗っぽくなってしまって
洗い流したくなりますが、
熱いお風呂に入るのは避けるようにしましょう。
熱いお風呂に入る事で血行が良くなってしまい、
心拍数が上昇し、
場合によっては意識不明に陥る事もあります。
浴槽内で意識を失い、
そのまま溺れてしまう事もあるようで、
酔っている最中にお風呂に入るのは危険が伴います。
もし汗を流したいのなら、
シャワーだけにとどめておき、
ぬるま湯に当たるようにしましょう。
☆ウーロン茶を飲む際には食べ合わせを考える☆
居酒屋の定番の飲み物といえば、ウーロン茶。
これは揚げ物などの油分を分解してくれる為、
こういったものを食べたい人にとっては
ありがたい飲み物です。
ですが気を付けてください。
ウーロン茶の油分を分解するという効果は、
お酒を飲む際には逆効果にもなりえます。
お酒を飲む前に揚げ物などを食べると、
油分が胃に膜となって
アルコールの吸収を妨げてくれるのですが、
ウーロン茶を飲むことによって、
その油分が分解され、
折角の防護効果が台無しになります。
もし、
ウーロン茶とお酒を一緒に飲みたいというなら、
食べ合わせや飲む順番を
気にしてみるといいかもしれませんね。
☆ウコンの取り過ぎに注意☆
薬局やコンビニなど、様々な場所で見かける
ウコンを使ったサプリメントやドリンク。
居酒屋でも
ウコンを加えたお酒などが売られていて、
いかにも身体によさそうな、
酔いに効きそうな感じなのですが、
実際にはそういった効果があるという根拠は
特にありません。
薬品としてのウコンの有効性は
未だはっきりとしておらず、
それどころか副作用として、
『薬剤性肝障害』となる可能性が指摘されています。
主成分の『クルクミン』の大量摂取によって、
肝臓の異常などが見られたという報告もあるようです。
特に妊娠中や慢性肝炎、
胆石や尿路結石などの方は、
ウコンの摂取は控えるべきと言われており、
肝障害の病気に掛かっている人は、
サプリメントの通常摂取量程度でも、
重篤な状態に陥る例も報告されています。
ここまで書くと怖いもののように思えますが、
健康な方が無理のない摂取をする分には、
特にそこまで問題はないと思います。
ただ「飲めば酔いも吹き飛ぶから」と
大量に摂取してしまうと、
それによって思わぬ副作用に
見舞われる事もあるかもしれません。
どうかご注意ください。
まとめ
お酒に酔うというのは結構怖いもので、
気が付けば変な事をしていたり、
言ってはならない事を口走っていたりするんですよね。
そうじゃなくても
足下がふらついたりで格好悪いのに、
自分の行動や言動に歯止めが効かないのは、
自分にとっても周りにとっても
あまりいいことではありません。
今回はそんな風にならないように、
酔いを覚ます方法や、
事前対策の方法などを紹介していきました。
特に筆者が調べていて思ったのは、
「最近起きた交通事故のニュースに関連してる部分もあるなあ」
という事。
酔った後に眠って、
起きてスッキリした気になって運転し、
その結果大事故に……
というニュースなのですが、
やはりその当事者の人も、
眠った事で酔いが覚めた気になっていて、
飲酒運転になっていたことに自分で気づけなかったんです。
酔いを覚ます為には眠るより起きていた方が良い、
というのが常識になっていれば、
もしかしたら、この人も
事故を起こさずに済んだのかもしれませんが、
とても残念なことに世の中では
『酔ったら眠れば酔いは覚める』
という間違った考えが
常識になってしまっているようで、
中々この手の事故というのは減りそうにありません。
どうかこの記事を見た方だけでも、
そういった迷信に左右されず、
正しい知識を身に着け、
安全な飲酒に務めていただければと思います。
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