遊園地に遊びに行くとき、貴方はどのアトラクションを選びますか?
観覧車、メリーゴーラウンド、ウォーターライド……
遊園地では、色々な乗り物に乗る機会もあると思います。
その中でも、どの遊園地でも人気のアトラクションといえば、『ジェットコースター』をはじめとする『絶叫マシン』。
この記事では、『ジェットコースターに乗りたいけど乗り物酔いが怖い!』という方の為に、乗り物酔いについての知識や対処法、酔い止め薬についてなどを解りやすく説明したいと思います。
ここで詳しく知っておけば、いざ遊園地に遊びに行くとなっても、何も恐れる事はありませんよ!
遊園地の絶叫マシンで乗り物酔い?!車酔いと同じ薬を服用すれば効く?
絶叫マシンは乗り物酔いを誘発しやすい
ジェットコースターをはじめとして、絶叫マシンに乗っていると、段々と気分が悪くなってきたり、吐き気をもよおしてしまう方もいる事でしょう。
その原因になるのが、『不規則な揺れと速度』。
まずは『何故揺れたり速度が変化すると酔うのか』という事を、解りやすく説明したいと思います。
不規則や揺れや速度の変化は典型的な乗り物酔いの原因
これは乗り物酔い全般に言える事ですが、人の身体というものは、耳にある器官によって揺れや速度を感知し、その情報を脳に届ける機能を持っています。
それと同時に、目からも情報を得て『これから起こる身体への揺れや速度の予測』が脳から身体へと伝達されることによって、身体がバランスを崩さないように備えるのですが、
これが不規則に身体が揺れたり加速減速が繰り返されると、次第に目からの情報と実際の身体に起きる揺れや速度がズレて、脳が混乱してしまうのです。
これによって自律神経が刺激され、
吐き気や胃のむかつきといった、様々な乗り物酔いの症状が出るようになります。
絶叫マシンの多くは、ゆったりと進んだ後に急激な加速、更に回転や急停止、急落下などが繰り返される為、非常に大きな揺さぶりや
速度の変化を身体が感じる事になり、これによって乗り物酔いの症状が出やすくなっているのです。
恐怖を演出する為のこれらの要素が乗り物酔いを誘発するという、なんとも皮肉な結果に繋がってしまっている訳ですね。
絶叫マシンでの乗り物酔いにはどんな薬が有効なのか
絶叫マシンでの乗り物酔いの予防と対処をする為に、『酔い止め薬』を飲もうという考えに至る方は多いと思います。
でも、『普通の乗り物と絶叫マシンとではちょっと違うのでは?』と悩む方もいらっしゃるかもしれませんね。
ご安心ください!
乗り物は違えど、酔い止め薬はきちんと効果を発揮します。
酔い止め薬の多くは、症状のほとんどを単体でカバーしてくれますので、心配せず乗り物酔い用の薬を飲んでいただければと思います。
酔い止め薬は事前の30分~1時間前に飲むのが望ましい
絶叫マシンはかなり過激な動作をしますので、不慣れな方や普段乗り物酔いにかかりやすい方は、事前に飲んでおくことをお勧めします。
乗り物酔いになってから飲んでも効果はありますが、事前、それも30分~1時間前に飲むことによって、乗り物酔いを予防できるというメリットがあります。
服用前にはきちんと食事をする
どの乗り物に乗る際にも言える大切なことですが、空腹なままでは乗り物酔いに掛かりやすくなり、また、酔い止め薬を飲む際にも、胃が荒れやすくなります。
事前に腹八分目程度に食事をとる事によって、結果的に乗り物酔いそのものを予防する事にも繋がる為、これはとても大切なことと言えます。
食べ過ぎは逆効果なので、厳禁ですよ!
絶叫マシンの浮遊感が気持ち悪い?!ジェットコースターに乗るには?!
突然浮いた感じになるあの不思議な感覚の正体
絶叫マシンに乗っていると、突然『ふわっ』と身体が浮いたように感じて、気分が悪くなってしまう方もいるかもしれません。
これは何故なのか。
ジェットコースターを始め、絶叫マシンの多くは上から下へ、また下から上へと、高速で、あるいはゆっくりと移動し、加速したり減速したりを繰り返します。
これによって『加速度(Gと言います)』が一時的に増減し、内臓がそれにあわせ動こうとします。
それによって、身体が一時的に浮いたり落ちたりするような感覚に陥るのです。
浮遊感が気持ち悪いのは、加速度の変化が影響している
一般に、重力下では人は無意識の内に、倒れないようにバランスを取ろうとふんばっているのですが、加速度が変化する事によって、これらを維持する耳にある感覚器官の機能が乱れ、『気持ち悪い』と感じるようになったり、降りた後にふらついてしまったりするようになります。
これらの症状は他の乗り物にのった時にも起こり得るもので、例えば運転の下手な人の車に乗ったり、飛行機やエレベーターに乗る事でも、同様の症状が起こる事があります。
気分が悪くなる人は乗れないのだろうか?
では、これらの症状が出てしまう人は、絶叫マシンを楽しむことができないのでしょうか?
そんな事はありません!
絶叫マシンによる浮遊感への対策。
それをここで紹介しますので、是非役立ててみてください!
対処法1.お腹から大声で叫ぶ
これは、無意識にやっている方も多いかも知れませんが、お腹から大声で叫ぶことによって、落下時に体感するGを軽減する事ができるようになります。
同じように、落下前に鼻から息を吐く事でも軽減できる模様。
叫ぶことによる効能はこのほかにもあって、『叫ぶ事で実際に感じる恐怖を軽減する』『落ちるタイミングや進む方向を叫ぶ事で脳が対応しやすくなる』などのメリットがあります。
大人になると『叫ぶのはちょっと恥ずかしいよ』と思ってしまう方も多いかもしれませんが、叫ぶという行為にはこれだけの効果があるのです。
お金も掛かりませんし、是非実践してみてくださいね。
対処法2.足を踏ん張り身体を席に固定させる
これは足場がある絶叫マシンでしかできませんが、そういったものに乗る際には効果的な方法です。
足を開き、グッと足場に対し力をこめて踏ん張り、座席に対してぴったりと背中をつけてみてください。
こうする事で身体が座席に固定され、Gの変化や揺れを軽減する事が出来ると言われています。
これもお金が掛からないので、是非試してみてくださいね。
対処法3.健康的な状態で臨む
乗り物酔いの症状というのは、感覚器官の乱れだけでなく、健康状態によっても発症しやすくなります。
特に体調が崩れていたり、睡眠不足であったり、空腹であったり、逆にお腹一杯に食べた後であったり、
お酒に酔った状態であったりすると、その分だけ乗り物酔いの症状は出やすくなります。
当然Gの変化によっての感覚器官の乱れも、それらの要因に上乗せされますので、『少しでも体調に異変を感じていたなら無理に乗らない』という選択肢も時には大切です。
乗る前には、健康チェックをお忘れなく。
ジェットコースターに乗るなら真ん中あたり?先頭と最後尾の位置はNG?!
酔わない為の席選び
ジェットコースタに乗る際に、乗り物酔いにならない為に大切な事が一つあります。
それは、『席選び』。
人気のジェットコースターなどでは、中々席を選ぶこともできませんが、乗り物酔いを避けやすい席というのは存在します。
選べる限りはこういった席を選ぶことで回避できるので、是非覚えていってくださいね。
ジェットコースタに乗る時には真ん中付近の席に座る
ジェットコースターは、高い位置から落下する際、一番後ろが最も加速度が高くなり、一番先頭が最も宙づりの状態になっている時間が長くなります。
この為、加速度の変化が安定していて、かつ、先頭程に宙づりになる時間が短い真ん中の席が、最も乗り物酔いになりにくく、安定した席であると言えます。
特に一番後ろの席は加速度がグン、高くなるため、乗り物酔いに弱い方は極力避けるようにするといいでしょう。
反面、乗り物酔いにならない方にとっては、この一番後ろの席が『最もスリリングでジェットコースターを楽しめる』と言われています。
好きな人ほど後ろを選ぶかもしれないので、真ん中は案外穴場かもしれませんね。
絶叫マシンによっては席ごとの加速Gが変わったりする
絶叫マシンにも、揺れる方向が変わるもの、上から下に落ちるもの、真横に揺れるものなど様々で、席によって受ける加速度の変化やその方向が全く異なります。
この為、『どの絶叫マシンでも真ん中に乗ればOK』とは言いにくいのが現状です。
迷った際には、予め係員の人に聞いてみる事で『乗り物酔いになりにくい席』を教えてもらえるかもしれないですよ。
積極的に聞いてみるのも良いでしょう。
これだけはやってはだめ!?絶叫マシンの禁忌
乗り物酔いになりやすい行為
絶叫マシンに乗る際、乗り物酔いを避けるためには、『絶対にやってはいけない事』というのがあります。
ここではその紹介をしますので、書かれている事は絶対にやらないように、注意してくださいね。
目を閉じる
絶叫マシンが苦手な方は、つい怖さのあまり目を閉じてしまう事があるかもしれません。
ですがこれは逆効果です!
目を閉じる事で脳が『落下地点やどこまで落ちるのかの予測』をする事ができなくなり、かえって乗り物酔いになりやすくなります。
普通の乗り物でしたら、目を閉じる事で乗り物酔いを克服する事に繋がったりするのですが、絶叫マシンに関してはむしろ逆効果になる訳ですね。
怖い怖いと思い込む
絶叫マシンなので怖がらないのは本末転倒なように思えますが、怖い怖いと思う事によって自律神経がストレスを感じ取り、それが元で乗り物酔いの症状が発症する事があります。
また、一度絶叫マシンに乗って激しく酔った記憶がある方は、もう一度乗る事でその時のトラウマや苦手意識が甦り、そのストレスが元で乗り物酔いが発症する事もあるといいます。
こういった方は、『怖い』と思わないように別の何かを考える、あるいは『乗り物なんて怖くない』『乗り物酔いにはならない』と強く考える事によって、ある程度ストレスを軽減し、発症を抑える事にも繋がります。
乗り物酔いはストレスと関連が強く、この為に気の持ちようでも大分、発症を抑える事ができるのです。
まとめ
遊園地のアトラクションの花形ともいえる絶叫マシン。
今までなんとなく苦手だと思った方、乗り物酔いが怖くて乗れなかった方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、そんな方の為になる絶叫マシンのアレコレを紹介しました。
筆者も調べていて、『大声で叫ぶ事で軽減できる』というのは目からウロコでした。大声による効能も結構あって、『ただ怖くて叫んでる訳じゃなかったんだなあ』と、妙なところで感心させられたと言いますか。
人体って合理的にできてるんだなあと思わされたものです。
どうか、ここで書かれた記事を読んだ方が乗り物酔いを克服し、遊園地でのひと時を心行くまで楽しむ事が出来ますように。
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